コインとダイスの理論
2016年4月1日 ポケモンカードゲーム コメント (5)サイコロと呼ばずダイスと呼ぼう、タッツーです。
*ポケモン公式ではサイコロと呼ぶのが正解です。
カードゲームには運の要素が必ず存在します。
ポケモンカードの場合のそれは以下の三点。
すなわち、ドロー、ジャンケン、コインです。
全て重要な要素ですが、今回はそのうちコインに関して考えてみたいと思います。
よく、「コインの練習をする」とか「オモテが出やすいコインを使う」ということが言われることがあります。果たしてそんなことは可能なのか、また可能である場合は行ってもよいものなのかを検証したいと思います。
まずは、迷った時の公式の見解を見てみましょう。
馬鹿正直にコイントスが1/2の確立を維持するために、コイントスの練習を行うことの是非を問うたのですが、案の定答えられないとのこと。
しかし、相手プレイヤーの投げ方などに疑問があった場合にはジャッジに相談後、その指示に従う旨が明記されてはいました。
つまり、遠回しではありますがコイントスの操作を否定してくれたように感じました。
また、公式の定義で「コインを投げる」とは以下のように説明されています
親指でコインをはじいて、オモテが出るかウラが出るかを判定することです。空中で3回以上回転するように、高くはじきます。コイントスともいいます。(http://www.pokemon-card.com/rules/glossary/details.php/id/21)
よく3回転半以上と勘違いされますが、3回転以上が現在の定義です。この文章を読む限りでは、「コインを投げる」とは確率1/2の事象を想定しているとみるべきです。
以上のような理由からこの先僕は「コインを投げる」行為において、その練習または特定のコインの使用によってコインの片方の確立を上げる行為をノーマナー行為と考え論を進めます。
序節 コイン判定に関するノーマナー行為にこだわる理由
コイントスはその1/2の確立というリスクを背負うことによって、強力な効果を与えられています。例としてはグッズ:ポケモンキャッチャーがサポート:フラダリに化けたり、ピカチュウのほっぺすりすりがコイン判定マヒなことから明らかかと思います。
コインの表裏を意図的に操作する行為を行う者がいればポケモンカードの正常なゲームバランスを崩し、競技人口の低下につながると考えます。
その上で僕はこの先コイントスの結果を左右する術に関して書きますが、この方法はあくまで自衛策としてのみ利用してください。お相手が万一ノーマナー行為を行っている可能性がある場合に、自分自身がお相手に対して疑念を抱きながら対戦するのは大変つらいものです。ポケモンカードに対するモチベーションが下がるだけならまだしも、コイントスの練習(不正行為的な意味での)がポケモンカードの必須スキルになってしまっては息苦しいことこの上ないです。
ノーマナー行為の被害者が加害者にならないためには、次回以降のコイントスで知識を元にした自衛策を講じる必要があります。
多くのプレイヤーがノーマナー行為の手口を知っておき、お相手の行為がそれにあたり疑わしいと感じた時に、告発までにはいたらなくとも、相手に公平を期すための方法を要求し、ゲームバランスを正常に戻すことが出来るように必要だと考えるため以降の記事を書きます。
良薬を煎じるには毒草の知識も必要です。
みなさんも正しく知識を使用して、ルールとマナーを守った対戦を行いましょう。
1節 コインの特定の面を意図的に出すことは可能か?
結論から言えば概ね可能と考えられる。
詳しくは下記サイトを参照ですが、コイントスを行う際に加える力を一定に保つことができれば、コイントスの結果も概ね一定に保つことができると考えられます(http://matome.naver.jp/odai/2134715343486868701)(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%88%E3%82%B9)。
このことが一般に言われる、コイントスの練習の正体でしょう。
つまり、常日頃投げているのと同じ力を加えてコインを投げることができさえすれば、日ごろと同じ結果を得ることが可能という理論です。
ポケモンカードの場合にはコインが落下する場所が掌ではなくフィールドであるため、若干難度が上がるようですがこの理論は実行可能なようです。
この方法で有名かつ、実践されたことがあるものに「パストス」が挙げられます。すなわちごく低い位置でコインを投げることにより回転数を制御し、コインの表裏を操作する方法(勿論ノーマナー行為)です。
これらの方法に対する防衛方は以下の2つ。
まず、コインをふる前にお相手の手の上にあるコインの表裏を置き換えること。
基本的にコインの練習を行う者はコインのオモテを上にした状態で練習することが多いため、基本的にはウラをオモテにするよう求めると、お相手のコインの操作は途端に難しくなる。
次に、コインを投げ上げる高さを頭の上まで上げることを求めること。
パストスを代表とするコイン操作はその回転回数を制御することになり立っている。これは回転回数が多くなると難しくなる。また、高度が高くなればその分空中で受ける抵抗や落下時の衝撃で操作は難しくなる。
この手の操作を行う者がどの程度存在し、その熟練度(そう呼ぶのも腹立たしいですが)も様々でしょうが、にわかの者には以上の対策で十分でしょう。
より疑わしい場合には、ジャッジの判断を仰ぐことになるでしょうが、オープンリーグではコインの使用が推奨されている大型大会では、どのような対策に効果があるかを知っておくことは有効でしょう。
2節 サイコロの有効性
よくコイントスをサイコロで代用する光景を目にします(一般的には偶数をオモテ、奇数をウラとして扱うなど)。これは実に有効な方法です。コインと異なりダイスは投げることにコツが必要ではなく、誰でも簡単に表裏を決することができるからです。
では、サイコロを用いればコイントスに対するノーマナー行為を根絶できるのでしょうか。
答えは否と言わざるを得ません。
なぜならダイスロールには古来からいくつもの不正がつきものだからです。まず、置きと言われる下手に置くような投げ方で出目を操作するもの。他にも水平投げと呼ばれるものこれは水平方向の回転で出目を固定するもの。これらはいずれも上面にある数字を変化させることなく出目を操作する方法で比較的簡易なものです。特徴はいずれも掌を下に向けてダイスを振ること。お相手が不自然な投げ方をしていると感じたら投げ方の改善を要求しましょう。
また、サイコロには致命的な弱点が他にもあります。
それはカメックスメガバトルなどではポケモンコインの使用が推奨されており、私物のサイコロはポケモンサイコロであったとしても使用できないということです。一応、対戦相手との合意の上であれば公式の用意したサイコロを使用することも認められていますが、推奨されていません。恐らく一般の対戦に回すほどの数は用意されていないでしょう。
つまり、大型大会でサイコロを使いコイントスのノーマナー行為を根絶しようというのは現実的ではないのです。
サイコロは以上のような問題点もありますが、店舗大会レベルまでなら以下の方法でダイスの不正を抑止できます。
ダイスを振る際に両の掌で包むようにし、ダイスを視認せずに投げること。
これならば、ほとんどのダイス不正を防ぐことができます。
3節 コインとサイコロに存在する構造上の問題
コインには出やすい面があるということはご存知だろうか?
コインには表裏にそれぞれ凹凸、及び装飾のためのラメが添付されています。これらは当然ですがコイントスの結果に影響します。空中からの落下中には当然ですが僅かに重い面が下に来ます。これらは古今東西のコインに共通の点で、十円玉や1ドル硬貨にも当然存在します。ポケモンコインは描かれているポケモンによりオモテ面の重さが異なります。よって、ポケモンによってオモテの出やすさはやはりあると考えるべきです。
完全公平を求める場合は競技用コイン(サッカーの試合などで使われるトスコイン等)を使う必要がありますが、ポケモンカードにおいては公式コインが存在するため多少表裏の出やすさに偏りがあるとしてもこれを使うことになります。
では、表裏の出やすさに多少の偏りがあるポケモンコインの場合にはどうすべきか。
それは双方のプレイヤーが同じコインを使用することでしょう。
対戦中に自分のコインのみを使おうとしてコインを使い分けるのは上記の理由から好ましくありません。1度の対戦で使用するコインは1枚のみにするのが最も公平でしょう。
また、一般的なサイコロに関しては5が出やすいというのは有名な話でもあります。これは2~6までのサイコロの目は同じ大きさで刻まれているため、2と5の面はそれぞれ表裏の関係にありながら質量に大きな差が生まれてしまうためだと言われています(1は穴が1つの代わりに大きく刻まれている)。このことからサイコロを使う場合にも同一のものを使用することが重要でしょう。
最も本節で述べたコインの表裏の偏りとダイスの出目の方よりは1節、2節でそれぞれ述べたイカサマを使用された場合にはひっくり返ってしまうほど微小なものです。しかし、お互いの善意に則ってゲームをしていても意図しない不公平が生まれる可能性があるため注意したい点です。
コインに内在する偏りはコインに加えられる力ほど重要な要素ではないが、公平な対戦を行うためには考慮することが望ましい。
4節 コインの表裏は決まっている
シュレディンガーの猫の実験をご存知だろうか?
シュレディンガーが箱の中に猛毒と猫を入れ、引き金を引くと1/2の確立で猛毒が噴射される状況にした箱の中で、引き金を引いた後猫は生きているか、死んでいるかという課題である。
勿論確率は1/2であるが、シュレディンガーの実験では引き金を引いた後、箱を開けるまで猫は生きているという状況と猫は死んでいるという矛盾する状況が混在していることになる。当然、引き金を引いた時点で猫は生きているか、死んでいるかのどちらかに決定していて、1/2生きているなんて状態はありえないのだが、その状況が確定するまでの(箱を開けるまでの)間が存在するのだ。
さて、なぜこんな話をしたのかというとコインを投げるという行為をした時点で我々は引き金を引いているのです。コインの表裏を決定するのはそのコインを視認した段階ではなく投げた瞬間に決定しているのです(厳格には異なるのですが、イメージ的には間違っていないはずです)。場以外に落ちたコインの表裏を確認せずに投げ直すのとイメージは似ています(場以外に落ちたコインの表裏は箱の中の猫の生死と同義といえるからです)。
重要なことはコインの表裏を決めるのはコインを投げた瞬間であること。お相手の不正を疑うのならば、コイン判定の結果だけではなく、コインを投げる際の言動を観察することが重要ということです。
5節 結論に代えて
大型大会では公式が用意したコインを用いて対戦を行います。
つまり、正しいコイントスを行う必要性があります。
即ち、
「親指でコインをはじいて、オモテが出るかウラが出るかを判定することです。空中で3回以上回転するように、高くはじきます。」
これをお相手に不正を行っていないと思って貰うために行うには以下のような文を追加しなければなりません。
「親指でウラを上に向けたコインをはじいて、オモテが出るかウラが出るかを判定することです。空中で自分の頭上で3回以上回転するように、高くはじきます。コイントスともいいます。」
そうです。ノーマナー行為を行わないことは勿論、お相手にその疑念も抱かせないようにプレーすることが良いマナーと僕は考えます。
特に大型大会では重要でしょう。
お互いがコイントスに対してクリーンな気持ちで向き合える対戦環境を目指して、お互いが努力することが肝要かと考えます。
*注意
・本記事には子どもさんには厳しい内容が多々含まれています。大人の方がサポートする必要があるでしょう。まず、お子さんが(ノーマナー行為の)コインの練習をしないようにする地域の環境づくりが大切でしょう。
・お店での対戦などで場所が狭い場合には、コインがあらぬ方向に飛んでいかないよう注意しましょう。
・なお、コインを上述の投げ方で投げるにはこれはこれで練習を要します(僕自身このレポートを纏めながら練習しましたが、完全な習得には至っていません)。
マナー的なコイントスの練習が、非マナー的なコイントスの練習よりも骨を折る必要があるというのも皮肉な話ですが、マナー的プレイングが広まってくれれば幸いです。
お互いに気持ちの良い対戦が出来るようにしましょう。
*ポケモン公式ではサイコロと呼ぶのが正解です。
カードゲームには運の要素が必ず存在します。
ポケモンカードの場合のそれは以下の三点。
すなわち、ドロー、ジャンケン、コインです。
全て重要な要素ですが、今回はそのうちコインに関して考えてみたいと思います。
よく、「コインの練習をする」とか「オモテが出やすいコインを使う」ということが言われることがあります。果たしてそんなことは可能なのか、また可能である場合は行ってもよいものなのかを検証したいと思います。
まずは、迷った時の公式の見解を見てみましょう。
馬鹿正直にコイントスが1/2の確立を維持するために、コイントスの練習を行うことの是非を問うたのですが、案の定答えられないとのこと。
しかし、相手プレイヤーの投げ方などに疑問があった場合にはジャッジに相談後、その指示に従う旨が明記されてはいました。
つまり、遠回しではありますがコイントスの操作を否定してくれたように感じました。
また、公式の定義で「コインを投げる」とは以下のように説明されています
親指でコインをはじいて、オモテが出るかウラが出るかを判定することです。空中で3回以上回転するように、高くはじきます。コイントスともいいます。(http://www.pokemon-card.com/rules/glossary/details.php/id/21)
よく3回転半以上と勘違いされますが、3回転以上が現在の定義です。この文章を読む限りでは、「コインを投げる」とは確率1/2の事象を想定しているとみるべきです。
以上のような理由からこの先僕は「コインを投げる」行為において、その練習または特定のコインの使用によってコインの片方の確立を上げる行為をノーマナー行為と考え論を進めます。
序節 コイン判定に関するノーマナー行為にこだわる理由
コイントスはその1/2の確立というリスクを背負うことによって、強力な効果を与えられています。例としてはグッズ:ポケモンキャッチャーがサポート:フラダリに化けたり、ピカチュウのほっぺすりすりがコイン判定マヒなことから明らかかと思います。
コインの表裏を意図的に操作する行為を行う者がいればポケモンカードの正常なゲームバランスを崩し、競技人口の低下につながると考えます。
その上で僕はこの先コイントスの結果を左右する術に関して書きますが、この方法はあくまで自衛策としてのみ利用してください。お相手が万一ノーマナー行為を行っている可能性がある場合に、自分自身がお相手に対して疑念を抱きながら対戦するのは大変つらいものです。ポケモンカードに対するモチベーションが下がるだけならまだしも、コイントスの練習(不正行為的な意味での)がポケモンカードの必須スキルになってしまっては息苦しいことこの上ないです。
ノーマナー行為の被害者が加害者にならないためには、次回以降のコイントスで知識を元にした自衛策を講じる必要があります。
多くのプレイヤーがノーマナー行為の手口を知っておき、お相手の行為がそれにあたり疑わしいと感じた時に、告発までにはいたらなくとも、相手に公平を期すための方法を要求し、ゲームバランスを正常に戻すことが出来るように必要だと考えるため以降の記事を書きます。
良薬を煎じるには毒草の知識も必要です。
みなさんも正しく知識を使用して、ルールとマナーを守った対戦を行いましょう。
1節 コインの特定の面を意図的に出すことは可能か?
結論から言えば概ね可能と考えられる。
詳しくは下記サイトを参照ですが、コイントスを行う際に加える力を一定に保つことができれば、コイントスの結果も概ね一定に保つことができると考えられます(http://matome.naver.jp/odai/2134715343486868701)(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%88%E3%82%B9)。
このことが一般に言われる、コイントスの練習の正体でしょう。
つまり、常日頃投げているのと同じ力を加えてコインを投げることができさえすれば、日ごろと同じ結果を得ることが可能という理論です。
ポケモンカードの場合にはコインが落下する場所が掌ではなくフィールドであるため、若干難度が上がるようですがこの理論は実行可能なようです。
この方法で有名かつ、実践されたことがあるものに「パストス」が挙げられます。すなわちごく低い位置でコインを投げることにより回転数を制御し、コインの表裏を操作する方法(勿論ノーマナー行為)です。
これらの方法に対する防衛方は以下の2つ。
まず、コインをふる前にお相手の手の上にあるコインの表裏を置き換えること。
基本的にコインの練習を行う者はコインのオモテを上にした状態で練習することが多いため、基本的にはウラをオモテにするよう求めると、お相手のコインの操作は途端に難しくなる。
次に、コインを投げ上げる高さを頭の上まで上げることを求めること。
パストスを代表とするコイン操作はその回転回数を制御することになり立っている。これは回転回数が多くなると難しくなる。また、高度が高くなればその分空中で受ける抵抗や落下時の衝撃で操作は難しくなる。
この手の操作を行う者がどの程度存在し、その熟練度(そう呼ぶのも腹立たしいですが)も様々でしょうが、にわかの者には以上の対策で十分でしょう。
より疑わしい場合には、ジャッジの判断を仰ぐことになるでしょうが、オープンリーグではコインの使用が推奨されている大型大会では、どのような対策に効果があるかを知っておくことは有効でしょう。
2節 サイコロの有効性
よくコイントスをサイコロで代用する光景を目にします(一般的には偶数をオモテ、奇数をウラとして扱うなど)。これは実に有効な方法です。コインと異なりダイスは投げることにコツが必要ではなく、誰でも簡単に表裏を決することができるからです。
では、サイコロを用いればコイントスに対するノーマナー行為を根絶できるのでしょうか。
答えは否と言わざるを得ません。
なぜならダイスロールには古来からいくつもの不正がつきものだからです。まず、置きと言われる下手に置くような投げ方で出目を操作するもの。他にも水平投げと呼ばれるものこれは水平方向の回転で出目を固定するもの。これらはいずれも上面にある数字を変化させることなく出目を操作する方法で比較的簡易なものです。特徴はいずれも掌を下に向けてダイスを振ること。お相手が不自然な投げ方をしていると感じたら投げ方の改善を要求しましょう。
また、サイコロには致命的な弱点が他にもあります。
それはカメックスメガバトルなどではポケモンコインの使用が推奨されており、私物のサイコロはポケモンサイコロであったとしても使用できないということです。一応、対戦相手との合意の上であれば公式の用意したサイコロを使用することも認められていますが、推奨されていません。恐らく一般の対戦に回すほどの数は用意されていないでしょう。
つまり、大型大会でサイコロを使いコイントスのノーマナー行為を根絶しようというのは現実的ではないのです。
サイコロは以上のような問題点もありますが、店舗大会レベルまでなら以下の方法でダイスの不正を抑止できます。
ダイスを振る際に両の掌で包むようにし、ダイスを視認せずに投げること。
これならば、ほとんどのダイス不正を防ぐことができます。
3節 コインとサイコロに存在する構造上の問題
コインには出やすい面があるということはご存知だろうか?
コインには表裏にそれぞれ凹凸、及び装飾のためのラメが添付されています。これらは当然ですがコイントスの結果に影響します。空中からの落下中には当然ですが僅かに重い面が下に来ます。これらは古今東西のコインに共通の点で、十円玉や1ドル硬貨にも当然存在します。ポケモンコインは描かれているポケモンによりオモテ面の重さが異なります。よって、ポケモンによってオモテの出やすさはやはりあると考えるべきです。
完全公平を求める場合は競技用コイン(サッカーの試合などで使われるトスコイン等)を使う必要がありますが、ポケモンカードにおいては公式コインが存在するため多少表裏の出やすさに偏りがあるとしてもこれを使うことになります。
では、表裏の出やすさに多少の偏りがあるポケモンコインの場合にはどうすべきか。
それは双方のプレイヤーが同じコインを使用することでしょう。
対戦中に自分のコインのみを使おうとしてコインを使い分けるのは上記の理由から好ましくありません。1度の対戦で使用するコインは1枚のみにするのが最も公平でしょう。
また、一般的なサイコロに関しては5が出やすいというのは有名な話でもあります。これは2~6までのサイコロの目は同じ大きさで刻まれているため、2と5の面はそれぞれ表裏の関係にありながら質量に大きな差が生まれてしまうためだと言われています(1は穴が1つの代わりに大きく刻まれている)。このことからサイコロを使う場合にも同一のものを使用することが重要でしょう。
最も本節で述べたコインの表裏の偏りとダイスの出目の方よりは1節、2節でそれぞれ述べたイカサマを使用された場合にはひっくり返ってしまうほど微小なものです。しかし、お互いの善意に則ってゲームをしていても意図しない不公平が生まれる可能性があるため注意したい点です。
コインに内在する偏りはコインに加えられる力ほど重要な要素ではないが、公平な対戦を行うためには考慮することが望ましい。
4節 コインの表裏は決まっている
シュレディンガーの猫の実験をご存知だろうか?
シュレディンガーが箱の中に猛毒と猫を入れ、引き金を引くと1/2の確立で猛毒が噴射される状況にした箱の中で、引き金を引いた後猫は生きているか、死んでいるかという課題である。
勿論確率は1/2であるが、シュレディンガーの実験では引き金を引いた後、箱を開けるまで猫は生きているという状況と猫は死んでいるという矛盾する状況が混在していることになる。当然、引き金を引いた時点で猫は生きているか、死んでいるかのどちらかに決定していて、1/2生きているなんて状態はありえないのだが、その状況が確定するまでの(箱を開けるまでの)間が存在するのだ。
さて、なぜこんな話をしたのかというとコインを投げるという行為をした時点で我々は引き金を引いているのです。コインの表裏を決定するのはそのコインを視認した段階ではなく投げた瞬間に決定しているのです(厳格には異なるのですが、イメージ的には間違っていないはずです)。場以外に落ちたコインの表裏を確認せずに投げ直すのとイメージは似ています(場以外に落ちたコインの表裏は箱の中の猫の生死と同義といえるからです)。
重要なことはコインの表裏を決めるのはコインを投げた瞬間であること。お相手の不正を疑うのならば、コイン判定の結果だけではなく、コインを投げる際の言動を観察することが重要ということです。
5節 結論に代えて
大型大会では公式が用意したコインを用いて対戦を行います。
つまり、正しいコイントスを行う必要性があります。
即ち、
「親指でコインをはじいて、オモテが出るかウラが出るかを判定することです。空中で3回以上回転するように、高くはじきます。」
これをお相手に不正を行っていないと思って貰うために行うには以下のような文を追加しなければなりません。
「親指でウラを上に向けたコインをはじいて、オモテが出るかウラが出るかを判定することです。
そうです。ノーマナー行為を行わないことは勿論、お相手にその疑念も抱かせないようにプレーすることが良いマナーと僕は考えます。
特に大型大会では重要でしょう。
お互いがコイントスに対してクリーンな気持ちで向き合える対戦環境を目指して、お互いが努力することが肝要かと考えます。
*注意
・本記事には子どもさんには厳しい内容が多々含まれています。大人の方がサポートする必要があるでしょう。まず、お子さんが(ノーマナー行為の)コインの練習をしないようにする地域の環境づくりが大切でしょう。
・お店での対戦などで場所が狭い場合には、コインがあらぬ方向に飛んでいかないよう注意しましょう。
・なお、コインを上述の投げ方で投げるにはこれはこれで練習を要します(僕自身このレポートを纏めながら練習しましたが、完全な習得には至っていません)。
マナー的なコイントスの練習が、非マナー的なコイントスの練習よりも骨を折る必要があるというのも皮肉な話ですが、マナー的プレイングが広まってくれれば幸いです。
お互いに気持ちの良い対戦が出来るようにしましょう。
コメント
そのときは、出したい目を下にして、一回転半するくらいの力で投げて、狙った目を出せるようにしてたと思います(回転が少ないと怪しまれるから一回転半がくらいが目安だったと思います)。
なので、コイントスもその気になって練習すればオモテを狙って出せるのではないかとは思ってました。
こんなことやってたらポケカが面白くないので、もちろんコイントスをオモテに操作する練習なんてやりませんが、防衛策としてこういうことを知っておくのは悪くないですね。
公式の重要な大会では全自動コイントス装置(コイントスアプリ)みたいなものが使えたらいいんですけどね。
防衛策は多くの方に知って頂き、不正のないクリーンなバトルを目指したいですよね。
コイントスの電子機械が採用された例としては、遊戯王OCGの大会において公式が販売したキットについていたものを使えた時期があったそうです。
>>ゲンシクリボーさん
そうですね。裏面を上にしては有効な対策の1つだと感じています。
完全な対策にはならないのが残念ですが、これ以上はジャッジ沙汰にする以外ないでしょうね。
最後まで読ませていただきました
コイントスにも、色々思う事もありますが、確証もなく、その場では、そのままにして、後で調べてみると、色々あるんですね♪
意識的に空中で自分の頭上で3回以上回転するように、高くはじいています。
それでも相手から「親指にのせる面」を指定された場合は、従う必要があるのでしょうか?